「あなたらしく働く」を豊かにするコラム
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「あなたらしく働く」をもっと豊かにするヒントが満載です。
「三種の神器」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
神話に出てくる宝物のことではない。かつて日本企業の強さを支えた、日本的経営の三つの柱――「終身雇用」「年功序列」「企業別労働組合」のことである。
なかでも終身雇用は、多くの人が「当たり前」だと思ってきた働き方の前提だった。
しかし今、その前提が崩れ始めている。
今回は、終身雇用という考え方が変わりつつある時代に、私たちはどう働き、どうキャリアを築いていけばいいのかを、一緒に考えてみたい。
1.成長の時代に、日本的経営はうまくかみ合っていた
そもそも終身雇用とは、一度採用した社員を、原則として定年まで雇い続けるという仕組みである。
働く側からすれば、大きな失敗をしない限り、定年まで安心して働ける。これほど心強いものはない。
その代わり、会社の指示に従い、命じられた部署で、命じられた仕事をする。転勤も配置転換も、基本的には受け入れる。そういう"暗黙の約束"の上に成り立っていた。
この仕組みは、日本経済が右肩上がりで成長していた時代とは、非常に相性が良かった。
経済が成長し続けるという前提があれば、会社は社員を長く抱え、時間をかけて育てることができる。社員も、会社に尽くせば、その分だけ給料も役職も上がっていく。
お互いにとって、合理的な関係だったのだ。
2.環境が変わり、働く人の意識も変わった
ところが、時代は大きく変わった。
経済は以前のように成長しなくなり、会社が「定年まで面倒を見る」と言い切ることが難しくなってきた。
大企業のトップですら「終身雇用を守っていくのは難しい」と発言する時代である。
そして、変わったのは環境だけではない。働く人の意識も、大きく変わった。
一つの会社に一生を捧げることが正解だとは、もう誰も思っていない。転職も、副業も、独立も、当たり前の選択肢になった。
「会社が守ってくれる時代」から、「自分でキャリアを守る時代」へ。
これは、ある意味で厳しい変化である。会社に委ねていればよかったものを、これからは自分で背負わなければならない。自己責任という言葉が、より重くのしかかってくる。
しかし、見方を変えれば、これは自由でもある。会社の都合に合わせるのではなく、自分の意志でキャリアを選べる時代になった、ということだからだ。
3.これからは、自分でキャリアを設計する時代
終身雇用が前提でない時代とは、言い換えれば、個人が自分の手でキャリアをつくっていく時代である。
では、どうすればいいのか。
私がおすすめしたいのは、「将来、自分はどう在りたいか」から逆算して考える、という方法だ。
5年後、10年後、どんな仕事をして、どんな自分になっていたいか。それが見えれば、そこに近づくために、今どんな経験を積み、どんなスキルを身につければいいかが見えてくる。
目的地が決まっていれば、進む道も選びやすい。これが、キャリアを自分で設計するということである。とはいえ、「どう在りたいか」なんて、そう簡単に決まるものではない。今この瞬間に、はっきりとした将来像を描けている人のほうが、むしろ少ないだろう。
だが、決まっていないからといって、焦る必要はまったくない。
そういうときは、まず目の前の仕事を、精一杯頑張ってみてほしい。
目の前のことに真剣に取り組んでいると、不思議と誰かが見ていてくれるものだ。そして、思いがけないタイミングで、新しい役割や、面白い仕事のチャンスが巡ってくる。
そのチャンスをつかんだ先に、「あ、自分はこういうことがやりたかったのか」と、なりたい自分が見えてくることも多い。
将来から逆算するのも一つの道。目の前を全力で走るのも、また一つの道なのだ。
まとめ
終身雇用という仕組みは、確かに古くなりつつある。
会社が一生を保証してくれる時代は、もう戻ってこないのかもしれない。
けれど、それを悲観する必要はない。
むしろ、自分のキャリアを自分の意志で選べる、自由な時代がやってきたと捉えたい。
将来どう在りたいかが見えている人は、そこから逆算して進めばいい。
まだ見えていない人は、目の前の仕事を全力で頑張ることで、道はひらけていく。
どちらであっても、大切なのは、「会社任せにしない」という姿勢である。
あなたのキャリアのハンドルは、いつでもあなた自身が握っているのだから。

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