沖縄 20~30代就職・転職

「あなたらしく働く」を豊かにするコラム

沖縄の各分野で活躍するエキスパートたちのリアルな声! 仕事選びから働き方、人生観まで様々な視点で深掘り。「あなたらしく働く」をもっと豊かにするヒントが満載です。

粟国 傑さん のコラム

若手社会人のためのお金との向き合い方

~「今」を楽しみながら「未来」に備えるために~

社会人になって初めて給料を手にしたときの喜びは、誰にとっても特別なものである。

「自分の力で初めて稼いだお金」という実感と、「好きなことに使える」という自由。
その両方を味わった読者も多いことだろう。

しかし、給料の使い方次第で、5年後、10年後の人生のかたちは大きく変わる。
本コラムでは、若手社会人に向けて、「お金との向き合い方」を考察したい。

~自由と責任は表裏一体である~

初任給を手にしたとき、「何に使おうか」と胸を躍らせた人も多いはずである。
美味しい食事、憧れていたファッションアイテム、
あるいは親への贈り物——どれも素晴らしい選択である。

だが、その裏には大切な前提がある。すなわち「お金は自己責任で管理するもの」であるということだ。

学生時代は、親や周囲の支援によって生活が成り立っていたが、社会人になると、
収入も支出もすべて自分の管理下に置かれる。
極端な話、給料をすべて使い切っても誰からも注意されることはない。

だからこそ、「収支の把握」という基本的な習慣を持つことが第一歩となる。
自由を手にした今こそ、責任ある使い方を意識すべきである。

「貯金」と「自己投資」は未来の自分への贈り物である

貯金という言葉に対して、「余裕が出てから考えればいい」と思う人もいるだろう。
しかし、たとえ1万円でも、毎月コツコツと貯金を積み重ねていくことが、将来の安心感を生む。

重要なのは金額ではなく、「お金を先に取り分ける」という習慣である。
先に取り分けてしまえば、残ったお金で生活するという発想が身につき、自然と貯まっていくようになる。

そしてもうひとつ注目すべきは、「自己投資」である。
旅行、資格取得、読書、セミナー参加など、自分の視野を広げ、成長のきっかけとなるような経験にお金を使うことは、未来に大きなリターンをもたらす。筆者自身、特に30代は積極的にセミナーや異業種交流会に参加し、
そこでの出会いが、その後のキャリアに大きな影響を与えてくれた。

「これは将来の自分にとって価値があるか?」——その視点で判断すれば、浪費と投資の違いが見えてくる。

~投資を始める前に、「在りたい自分」を明確にする~

最近は若年層の間でも金融投資への関心が高まっている。
新NISAやiDeCoといった制度が整備され、少額から始められる点も後押しとなっている。

しかし、投資にはリスクがあることを忘れてはならない。
生活資金や緊急予備費が確保されていない状態での投資は、かえって不安定さを生む可能性もある。

まずは生活の土台を整えること、そして自己投資や貯金をバランスよく行うことが先決であると考える。
そのうえで投資をする場合、「なぜ投資をするのか」という目的を明確にし、無理なく始めていくことが大事である。

そして何より大切なのが、「自分は5年後、10年後にどう在りたいか」という問いである。
このビジョンを持つことで、日々のお金の使い方にも一貫性と納得感が生まれる。

まとめ:お金の使い方は、生き方そのものである

お金は単なるツールであり、それ自体に良し悪しはない。だが、その使い方には、
その人の価値観や生き方が如実に表れる。

今を楽しむことも大切である。だがそれと同時に、「未来の自分」に責任を持つ視点も必要だ。

社会人としての第一歩を踏み出した今、この給料は「人生のハンドル」を自分で握った証でもある。
その手で、どんな人生をデザインするのか——それを決めるのは、他でもない自分自身である。

ステップアップナビゲーター

株式会社Cavitte(キャビット)

代表取締役

粟国 傑(あぐにすぐる)

粟国 傑(あぐにすぐる)

“やる気が出ない日”にも動ける人になるために

「やらされ仕事がつらい」「なんとなく頑張れない」朝から職場に向かう足取りが重い・・・
社会人になって数年、そんな感情がふと湧いてくることはないだろうか。

特に20代から30代の若手にとって、「モチベーションとの付き合い方」は、キャリアの土台を築くうえで避けて通れないテーマだ。今回は、“やる気”を持ち続けるにはどうしたらいいのか、そして“情熱”を仕事に変える方法について、一緒に考えてみたい。

モチベーションの正体を知る

まず大前提として、モチベーションには2つの種類がある。
ひとつは「外発的動機づけ」。報酬や昇進、人から褒められることなど、外部の要因によって動くものだ。もうひとつは「内発的動機づけ」。これは「成長したい」「誰かの役に立ちたい」など、自分の内側から湧いてくる動機である。成果を出し続ける人に共通しているのは、内発的な動機を原動力にしている点だ。

「昨日より一歩でも前に進みたい」「この課題は自分が解決したい」―
そんな小さな情熱の積み重ねが、やがて大きな成果へとつながっていく。

情熱は、“やる気”を超える

元Apple Japan社長の山元氏が考案したリーダーに必要な考え方「覚悟108」というものがあるが、一番初めの覚悟は、「情熱」を持っているかである。私自身、独立の道を選んでから痛感している。そもそも、“やる気が出るか”を毎日確認していては、事業は継続できない。

どれだけ困難でも、それでもやりたいと思える―そんな情熱がなければ、乗り越えられない壁がある。
情熱とは、モチベーションよりも深く、強いエネルギーだ。
それは、自分の人生に対して「何を成し遂げたいのか」と問い続けた先に、見えてくる。

モチベーションを育てる、具体的な3つの行動

もちろん、情熱があっても、日々の気分に波はある。
だからこそ、下記の3つの行動で“火を絶やさない仕組み”を持つことが重要だ。
   

①目標を持つ
短期・中期・長期、それぞれの視点で目標を立てると、進む方向が明確になる。

②プロセスを具体化する
ゴールに向かう途中の“小さな一歩”を可視化する。毎日の達成感がモチベーションを補強する

③ストレス耐性を高める
情熱は、ときに燃え尽きそうになる。そのためにも、休息やセルフケア、信頼できる人との会話は不可欠だ。

    やる気に関係なく、動ける人になろう

    モチベーションが高まる日ばかりではない。だが、情熱を持つ人は、気分に左右されずに動ける。なぜなら、“やらずにいられない理由”を自分の中に持っているからだ。

    あなたにとっての“理由”は何だろう?もし見えていないなら、今日から問いかけてみてほしい。
    「自分は、何のために働くのか?」、「何を成し遂げたいのか?」と。
    そして、誰かの期待のためではなく、自分の人生のために“情熱の火を灯す”。
    そんな働き方が、未来のあなたをつくっていく。

    ステップアップナビゲーター

    株式会社Cavitte(キャビット)

    代表取締役

    粟国 傑(あぐにすぐる)

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    自分の価値を高める働き方

    仕事で成功を収めるためには、知識や経験だけでなく、「仕事をするうえでの基礎づくり」が欠かせない。
    特に20代から30代の若手にとって、この基礎はキャリアの土台となり、将来的に自らの価値を高める大きな武器となる。本コラムでは、若手社会人が今、どのような意識で仕事に向き合うべきかを、「基礎づくり」という観点から考察したい。

    仕事に必要なのは、“能力”と“スキル”

    社会人として仕事で成果を上げるためには、主に2つの要素が求められる。それが「能力」と「スキル」である。
    「能力」とは、思考力や理解力、判断力といった地力のことであり、特に「言語」「論理」「数理」の3つの領域が基礎力として重要である。物事を言葉で整理し、筋道を立てて考え、数字を用いて判断する力は、どのような業種・職種においても応用が利く。

    一方の「スキル」とは、実務を通じて培われる実践的な技術である。たとえば、接客スキル、PCスキル、営業スキルなどがそれに該当する。これは経験のなかで習得していくものであり、日々の業務を通じて自然と身についていく。
    たとえ自分には向いていないと感じる仕事であっても、この2つの視点を持ち続けて取り組めば、着実に成長していくことができる。

    成長の鍵は、“実行力”にある

    どれだけ「能力」や「スキル」を備えていても、「実行」に移さなければ成長は得られない。
    重要なのは、まず「やってみる」という行動である。そして、与えられた目の前の仕事に全力で取り組む姿勢が、能力やスキルの向上に直結する。
    失敗を恐れる必要はない。むしろ、失敗の数だけ学びがあり、そこに成長の機会がある。行動しながら考え、実践のなかで学び取ることこそが、最も効果的な成長の道である。

    “自分の価値”は、自ら高めていくものである

    会社や上司が、自分の市場価値を決めるわけではない。自身の能力とスキルを日々磨き続けることで、「この人に任せたい」と思われる存在になっていく。
    たとえば、ある人はExcelスキルを極めて業務効率の大幅な改善を実現した。別の人は接客力を高め、顧客から指名を受けるほどの信頼を得た。いずれも、能力とスキルを高めた結果として生まれた「価値」である。
    重要なのは、目の前の仕事を「自分を成長させる機会」として捉えることである。その視点を持つことで、成長のスピードは確実に加速する。

    地道な積み重ねが、未来を形づくる

    派手な成果を上げることが成長ではない。日々の業務に真摯に向き合い、「できること」を一つずつ増やしていく。その地道な積み重ねこそが、将来の成果を支える基盤となる。
    「能力」と「スキル」は、いずれも後天的に伸ばすことができる。そして、自分の価値もまた、自らの努力によって高めていくものである。 焦る必要はない。まずは、目の前の仕事に全力で取り組むこと。それこそが、自らのキャリアを輝かせるための、確かな第一歩となる。

    ステップアップナビゲーター

    株式会社Cavitte(キャビット)

    代表取締役

    粟国 傑(あぐにすぐる)

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    仕事は一人では完結しない

    皆さんは、人との付き合いをどう考えているだろうか。特に仕事は多くの人と関わりながら進んでいく。さまざまな関係者と協力し合うことで、業務が円滑に進み、大きな成果を生むことができる。しかし、もし人間関係をおろそかにすれば、仕事の成果にも影響を及ぼしかねない。今回のコラムでは、仕事における人との付き合い方について考えてみたい。

    仕事は一人ではできない

    仕事において、私たちは多くの人と関わりながら業務を進める。上司や同僚、部下、後輩だけでなく、取引先や顧客、さらには社外の協力企業など、さまざまなステークホルダー(自身に関わる関係者)が関与する。このような関係性の中で、自分の仕事が成り立っていることを理解することが重要だ。

    例えば、営業職であれば、社内の企画担当やマーケティングチームと連携しながら、最終的に顧客へ価値を提供する。また、製造業であれば、生産管理や物流、品質管理と連携しながら、顧客に満足してもらえる製品を届ける。どの業種でも共通するのは、「仕事は決して一人では完結しない」ということだ。

    人間関係が仕事の成果を左右する

    仕事の成功は、人間関係の良し悪しに大きく左右される。いくら個人のスキルが高くても、周囲との関係が悪ければ、スムーズに業務を進めることは難しい。特に、ステークホルダーとの関係が良好であれば、協力を得やすくなり、結果的に仕事の成果も向上する。

    例えば、同じ目標に向かって協力し合うチームでは、コミュニケーションが円滑であればあるほど、問題解決のスピードが上がる。一方で、関係がギクシャクしていると、ちょっとしたミスが大きなトラブルにつながりかねない。だからこそ、日頃から信頼関係を築くことが大切だ。

    気遣いが信頼を生む

    良好な人間関係を築くためには、相手への気遣いが欠かせない。例えば、感謝の気持ちをしっかり伝える、相手の意見を尊重する、困っている人を積極的にサポートするなど、ちょっとした気遣いの積み重ねが信頼につながる。

    また、気遣いとは単なる優しさではなく、「相手の立場を理解し、行動すること」でもある。取引先の事情を考慮した提案をする、上司が求めている成果を先回りして準備する、後輩が困っているときに適切なアドバイスをする。このような気遣いを意識すると、自然と周囲との関係が良くなり、仕事も円滑に進むようになる。

    まとめ

    仕事において、人との付き合い方は非常に重要である。なぜなら、仕事は一人では完結せず、さまざまなステークホルダーとの関係の中で進めるものだからだ。そして、良好な人間関係が仕事の成果を左右し、そのためには気遣いが不可欠である。

    日々の業務の中で、周囲との関係を意識し、信頼を築いていくことで、仕事はよりスムーズに、そして楽しくなる。人との関わりを大切にしながら、より良いキャリアを築いていこう。

    ステップアップナビゲーター

    株式会社Cavitte(キャビット)

    代表取締役

    粟国 傑(あぐにすぐる)

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