沖縄 20~30代就職・転職

「あなたらしく働く」を豊かにするコラム

沖縄の各分野で活躍するエキスパートたちのリアルな声! 仕事選びから働き方、人生観まで様々な視点で深掘り。「あなたらしく働く」をもっと豊かにするヒントが満載です。

粟国 傑さん のコラム

自分を守りながら働き続けるコツ

「大丈夫です」「まだいけます」
そう言いながら、いつの間にか限界を超えていた――
そんな経験をしたことはないだろうか。

ここ数年、若手社員の休職が増えていると多くの企業で聞かれるようになった。
真面目で責任感が強い人ほど、自分のキャパを超えても頑張ってしまう。
だが、長く働き続けるためには、無理をしない“思考”が必要だ。
今回は、20代〜30代の皆さんが「頑張りすぎずに成長していく」ためのヒントをお届けしたい。

ゴールを共有し、計画を立てる

まず大切なのは、「何のためにやっているのか」をチームで共有することだ。
業務の目的が曖昧なままでは、どこまでやればいいのか分からず、頑張りすぎてしまう。

だからこそ、
・最終的なゴールはどこか
・どんな成果を期待されているか
を確認することが欠かせない。

そのうえで、スケジューリングを立て、上司やチームメンバーと定期的に進捗を確認することが効果的だ。
自分ひとりで抱えず、「これでいいですか?」「分からないので教えてください」と確認する習慣を持とう。
それだけで、過度なプレッシャーや空回りを防ぐことができる。

無理せず、リフレッシュする

「休んだら迷惑がかかる」
「自分は大丈夫な方だから」
そんなふうに思っていても、実は無理が重なっていることがある。
しかし、それが続けば心や身体に負荷がかかり、ある日突然無理がきかなくなる。
どんなにやる気があっても、人間は休むことが必要だ。

1日しっかり眠る、週末は好きなことに時間を使う、信頼できる人に悩みを相談する――
こうした「小さなセルフケア」が、あなたのパフォーマンスを守ってくれる。
普段からリフレッシュや相談の時間を意識的に設けてほしい。

失敗は成長の糧にすればいい

社会人としてのキャリアは、これから数十年にわたる長い道のりだ。
その中で「失敗しない人」はいない。
むしろ、たくさん転んで、そこから学んだ人こそが、大きな成長を遂げている。
「怒られたらどうしよう」「期待に応えられなかったら嫌われるかも」
そんな気持ちはよく分かる。

だが、一度失敗したくらいでその人の価値が失われることはない。
仕事のなかでのつまずきや後悔も、立ち止まって振り返り、「次はどうするか」を考えられれば、すべてが“成長の材料”になる。

まとめ:長く働くために、“自分を守る力”を身につけよう

頑張ることは素晴らしい。
けれど、頑張り続けるためには、“休む力”や“立ち止まる勇気”も同じくらい大切だ。
それは、これから長く続く職業人生の中で、自分らしく働き続けるための“土台”になる。

どうか、心と身体の声に耳を傾けてほしい。
そして今日も、無理のない一歩を、自分のペースで踏み出していこう。

ステップアップナビゲーター

株式会社Cavitte(キャビット)

代表取締役

粟国 傑(あぐにすぐる)

粟国 傑(あぐにすぐる)

「なんとなく休日が終わってしまう人」へ

仕事も頑張っている。けれど、休日になるとスマホを見ているうちに1日が終わる。
そんな「もったいない過ごし方」をしてしまうこと、ないだろうか?
そこで今回は、20代・30代の皆さんに向けて、余暇を「自分に投資する時間」に変えるヒントをお届けしたい。

趣味が、あなたの感性をつくる

まず、休日の過ごし方を振り返ってみてほしい。
どんな趣味があるだろうか?映画鑑賞、スポーツ、カフェ巡り、読書、旅行――。
「趣味を持つこと」は、単なるリフレッシュにとどまらない。
そこには“自分らしさ”や“感性”を磨く大きな価値がある。

私自身、休日は読書をしたり、家族とドライブしたり、知らない街を歩いてみたりする。
その中で「なぜこの風景に惹かれたのか」「この本から何を学べるか」と問い直すことが、次の仕事に繋がっていく。
つまり、趣味は仕事に直結しなくてもいい。ただし、仕事に活かせる視点を持つことで、自己投資になる。

余暇こそ、仮説・検証のトレーニング時間

趣味や休日の活動を「学び」に変えるには、次の2つの視点がカギになる。
それが、「仮説」と「検証」だ。
たとえば、カフェ巡りが好きな人なら、「なぜこのお店は居心地が良いのか?」「何がリピーターを生んでいるのか?」と考える。

そこから仮説を立てて、自分の仕事やサービスに置き換えてみる。
さらに、「どうすればもっと上手くなるか」と探究することで、自分なりの気づきや成長が生まれてくる。
これは、営業や企画、マネジメントにも通じる考え方だ。
つまり、余暇こそ“思考の筋トレ”ができる時間でもあるのだ。

心を整える時間を、自分にプレゼントしよう

また、最近は“デジタルデトックス”の重要性も高まっている。
常にスマホやSNSに囲まれた毎日は、知らず知らずのうちに「思考」や「感性」を疲弊させているかもしれない。

ときには意識的にデジタルから距離を置き、自然に触れたり、ノートに手書きで振り返ってみたりすることもおすすめだ。
1日を振り返り、「今日、心が動いた瞬間はいつだったか?」と問いかけてみる。
小さな気づきが、自分らしい価値観や選択軸を育ててくれる。
旅行に行く、好きな本を読む、静かな時間を過ごす――
こうした行動はすべて「未来の自分へのプレゼント」だと考えてほしい。

まとめ:遊びも学びも、“視点”次第で未来につながる

休日の使い方に、正解はない。
でも、「ただ休む」だけで終わるか、「未来の糧」として活かせるかは、自分次第である。
趣味や余暇を通じて、感性を磨く。仮説を立てて検証し、自分の成長に繋げる。
そして、ときにはデジタルを手放し、自分の心と静かに向き合う。

そんな小さな意識の積み重ねが、やがて「仕事に活きる自分」を育てていく。
休日は、あなたが“もっといい自分”になるための、最高の時間。
どう使うか、今日からちょっとだけ意識してみよう。

ステップアップナビゲーター

株式会社Cavitte(キャビット)

代表取締役

粟国 傑(あぐにすぐる)

粟国 傑(あぐにすぐる)

AI時代を生き抜く!「仕事の型」の作り方

~「AIに任せる前に、自分の土台をつくろう」~

世の中では「AIで効率化を」「業務は自動化の時代へ」といった言葉が飛び交っている。
しかし、どれだけ便利なツールが登場しても、
自分自身の「仕事の進め方」が未熟なままでは、成果にはつながらない。

今回は、私自身の経験も交えながら、若手ビジネスパーソンに向けて、
“基本に立ち返る”効率的な仕事の進め方についてお話ししたい。

まずは“自分の仕事の型”をつくる

「AIの活用も大事」とよく言われるが、前提となるのは“自分自身の仕事の習慣”である。
私自身、デジタルツールは活用しているが、実は今でも手書きの手帳を手放せない。
手で書くことで頭が整理され、1日の流れが視覚化されるからだ。

効率よく仕事をする第一歩は、「TODOリスト」の作成だと考えている。
そして、それをもとに、締切のあるタスクは、必ずスケジューリングする。
漠然とした「やることが多い」ではなく、「今日、何を、何時までに終わらせるか」まで落とし込む。

この小さな行動が、1日、1週間、1ヶ月の生産性を大きく左右する。

“ゴール”を描かないと、道に迷う

どんな仕事でも、はじめにやるべきは「ゴールのイメージを持つ」ことだ。
これがないと、あっちに手を出し、こっちに気を取られ…結果、時間ばかりかかってしまう。

私も新人時代、やみくもにタスクをこなしては「結局、何が成果なんだ?」と迷子になることが多々あった。
しかし、「この企画の目的は何か?」「この提案で相手にどんな変化を起こしたいのか?」とゴールから逆算する癖をつけたことで、仕事の進み方が劇的に変わった。
ゴールが見えると、優先順位がはっきりし、無駄な作業が減る。

これは、AIにはできない「人間ならではの判断力」だ。

土台ができたら、AIで“さらに加速”させる

基本を押さえたうえで、AIをうまく使えば武器になる。
文章作成、スケジュール調整、データの要約など、自分でやれば30分かかることも、AIなら数秒だ。

ただし、AIに投げる前に、「何をどう指示するか」を明確にしないと、期待通りの成果は出ない。

つまり、AIを使いこなすには、自分が“何をしたいのか”を言語化できる力が必要なのだ。
だからこそ、手帳で思考を整理し、ゴールを明確にし、タスクを管理する習慣を持っている人は、
AIの時代でも圧倒的に成果を出せる。

まとめ:ツールに頼る前に、自分の“仕事習慣”を整えよう

生産性向上のカギは、派手なテクニックではない。日々の「TODOリスト」「スケジューリング」「ゴール設定」などの、地味な積み重ねこそが最も効果的な仕事術だ。

AIはあくまで“加速装置”にすぎない。その前に、自分自身の「考える力」「段取り力」「時間の使い方」という“土台”を固めることが、長く成果を出し続ける秘訣である。

まずは今日、手帳を開き、「今週のゴール」と「今日の優先タスク」を書いてみよう。
効率的な仕事は、そこから始まる。

ステップアップナビゲーター

株式会社Cavitte(キャビット)

代表取締役

粟国 傑(あぐにすぐる)

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若手社会人のためのお金との向き合い方

~「今」を楽しみながら「未来」に備えるために~

社会人になって初めて給料を手にしたときの喜びは、誰にとっても特別なものである。

「自分の力で初めて稼いだお金」という実感と、「好きなことに使える」という自由。
その両方を味わった読者も多いことだろう。

しかし、給料の使い方次第で、5年後、10年後の人生のかたちは大きく変わる。
本コラムでは、若手社会人に向けて、「お金との向き合い方」を考察したい。

~自由と責任は表裏一体である~

初任給を手にしたとき、「何に使おうか」と胸を躍らせた人も多いはずである。
美味しい食事、憧れていたファッションアイテム、
あるいは親への贈り物——どれも素晴らしい選択である。

だが、その裏には大切な前提がある。すなわち「お金は自己責任で管理するもの」であるということだ。

学生時代は、親や周囲の支援によって生活が成り立っていたが、社会人になると、
収入も支出もすべて自分の管理下に置かれる。
極端な話、給料をすべて使い切っても誰からも注意されることはない。

だからこそ、「収支の把握」という基本的な習慣を持つことが第一歩となる。
自由を手にした今こそ、責任ある使い方を意識すべきである。

「貯金」と「自己投資」は未来の自分への贈り物である

貯金という言葉に対して、「余裕が出てから考えればいい」と思う人もいるだろう。
しかし、たとえ1万円でも、毎月コツコツと貯金を積み重ねていくことが、将来の安心感を生む。

重要なのは金額ではなく、「お金を先に取り分ける」という習慣である。
先に取り分けてしまえば、残ったお金で生活するという発想が身につき、自然と貯まっていくようになる。

そしてもうひとつ注目すべきは、「自己投資」である。
旅行、資格取得、読書、セミナー参加など、自分の視野を広げ、成長のきっかけとなるような経験にお金を使うことは、未来に大きなリターンをもたらす。筆者自身、特に30代は積極的にセミナーや異業種交流会に参加し、
そこでの出会いが、その後のキャリアに大きな影響を与えてくれた。

「これは将来の自分にとって価値があるか?」——その視点で判断すれば、浪費と投資の違いが見えてくる。

~投資を始める前に、「在りたい自分」を明確にする~

最近は若年層の間でも金融投資への関心が高まっている。
新NISAやiDeCoといった制度が整備され、少額から始められる点も後押しとなっている。

しかし、投資にはリスクがあることを忘れてはならない。
生活資金や緊急予備費が確保されていない状態での投資は、かえって不安定さを生む可能性もある。

まずは生活の土台を整えること、そして自己投資や貯金をバランスよく行うことが先決であると考える。
そのうえで投資をする場合、「なぜ投資をするのか」という目的を明確にし、無理なく始めていくことが大事である。

そして何より大切なのが、「自分は5年後、10年後にどう在りたいか」という問いである。
このビジョンを持つことで、日々のお金の使い方にも一貫性と納得感が生まれる。

まとめ:お金の使い方は、生き方そのものである

お金は単なるツールであり、それ自体に良し悪しはない。だが、その使い方には、
その人の価値観や生き方が如実に表れる。

今を楽しむことも大切である。だがそれと同時に、「未来の自分」に責任を持つ視点も必要だ。

社会人としての第一歩を踏み出した今、この給料は「人生のハンドル」を自分で握った証でもある。
その手で、どんな人生をデザインするのか——それを決めるのは、他でもない自分自身である。

ステップアップナビゲーター

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代表取締役

粟国 傑(あぐにすぐる)

粟国 傑(あぐにすぐる)