家庭を持って何が変わることがあろうか

まるで躊躇わせるかのように「家庭を持つと自分の時間がなくなるよ」と言われたりしますが、意外とそうでもありませんでした。

たしかに、好きな時間にご飯を食べたり、寄り道してそのまま深夜まで自由に過ごすといった、軌道の無い時間は減りました。ただ、子どもと同じ時間に起きて、夜はお風呂に入れてそのまま寝るという、ある程度決まった時間割ができたことで、むしろメリハリがつき時間の使い方が上手くなった気がします。 自由時間は減ったけれど、可処分時間を生み出す術を身につけたので、体感としてはプラマイゼロです。

それを痛感したのが、妻と子どもが実家に帰省していた3日間。完全朝型お日様ライフを自負していたはずの僕は、一晩で夜型生活に戻ってしまいました。ああそうだ、自分は元来ダラしない性格だったのでした。僕には“監視の目”が無いと清く正しい生活を送りづらい。良い父らしい振る舞いをしている自分が、怠惰な自分を助けます。

結果的に、独身時代の自分時間に加えて、家族団らんの時間も得られているので、生活の充実度はむしろ高くなったと思います。

≪自分と周りの関係性の変化≫

また、「家庭を持つと生活が変わる」という方に注目が集まりがちですが、実際は家庭を持たなくてもライフステージによって自ずと変わることも多いものです。  

家庭を持つと、お互いの子ども同士の年齢が近い友人と一緒に遊ぶ機会が増えますし、片や独身同士だとそれぞれ時間も合わせやすいでしょう。

家庭の有無に関わらず、交友関係は似たライフステージ同士で自然とまとまっていきます。自分も周りも現在地をそれぞれ動かしながら過ごしているので、関係性は必然的に変わるのです(但し、疎遠ともまた違うと考えます)

≪自分の縦の時間軸での変化≫

そもそも何を基準に「変わった」と言うのかも曖昧です。

自分の意思で結婚して子育てをして、その結果、生活リズムや交友関係が変わっただけであって、それがあなたの選択したライフステージの歩き方なんだから、変わった変わらないではなく、そのリズムになるべくしてなった、ということだと思います。

実家を出て一人暮らしをした時点であなたは変わったし、家族を持って食器の数が増えたという意味でもあなたの生活は変わった。いずれ子どもが独立して夫婦二人になり、どちらかが先に天国に行く。人は共同体の人数を変えながら暮らしていっている以上、変わることは当たり前だし、むしろ「“変わる”ということは変わらない」。

だから、家庭を持ったらあれが出来なくなる、自由がなくなるという心配をしても、本質的には意味の無いことなのでしょう。

過ごし方の形が変わるだけで、人生はその都度、その時々の自分に似合ったリズムを選び直していくのだと思います。

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